急性肝炎
(1)急性肝炎
- 小児の肝炎はほとんどウイルスによるものと考えてよく、ウイルス性肝炎には経口的に感染する流行性肝炎(A型肝炎)と、主に輸血によって感染する血清肝炎(B型肝炎) およびその他のもの(非A型B型肝炎)があります。
(2)一般的な症状と電撃性肝炎
- ふつうは全身倦怠感、食欲不振、吐き気、腹痛、発熱などの胃腸症状で始まり、数日のうちに黄疸があらわれてきます。
- 一般に乳幼児では成人に比べて症状は軽いのですが、ときには電撃性肝炎といわれるように激しい経過をとることもあります。
(3)安静
- 肝炎に対して特効薬といえるものはありません。
- それだけに一般療法および食事療法が大切です。
- 黄疸そのほかの症状があるうちは臥床安静が絶対必要です。
- 急性症状がなくなってきたら肝機能検査を時々行って回復程度を確かめながら、だんだんと自由時間を増やしていきます。
(4)食事の注意
- 食事は急性期には嘔吐などのためあまり取れないのがふつうです。
- 糖液、重湯、果汁などを少量ずつ与えていき、ビタミン、ミネラルの補給につとめます。
- ほとんど食べられないときには点滴注射によって水分と栄養の補給を行わなければならないこともあります。
- 急性症状がとれるにつれて、牛乳、卵、とうふ、白身の魚など脂肪分が少なく、消化の良い食品を選んで与えます。
(5)医師の行う治療
- 薬物療法としては食欲不振時の点滴輸液、ビタミンの補給、そのほか対症療法以外ははっきりとその効果を認められているものはありません。
- 不幸にして激症となり昏睡状態となったようなときは輸液、強心剤、酸素吸入などを強力に行うほかに副腎皮質ホルモン剤を大量に投与したり、交換輸血を試みたりします。
(6)経過と予後
- 小児のウイルス性肝炎はふつう2〜3ヶ月で治癒し、慢性肝炎や肝硬変に移行することは多くありません。
- 慢性化すると非常に治りにくいので、必ず定期的に肝機能検査を受け、日常の生活様式を指導してもらいます。
(7)肝炎の予防
- まだ肝炎をワクチンで予防はできません。
- 不必要な輸血を避け、やむなく受けても、その血液をよく検査してもらうことです。
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