消化不良症
(1)原因・症状
- 乳児が下痢をしてぐったりしたり、吐いたりして全身症状が悪くなった場合を消化不良症といいます。
- さらに重症となって、意識障害などがおこると、消化不良中毒症とよんでいます。
- いろいろの細菌や、悪くなった食べ物が原因でおこりますが、かぜや消化器以外の病気でも起こります。
- このなかでも、秋から冬にかけてウィルスでおこる消化不良症は感冒性消化不良症、冬期下痢症、あるいは便が白っぽくなることから、白色便性下痢症、白痢ともよばれています。
- この原因としてはロッタウィルスというウィルスがみつかっています。
- このウィルスによる下痢が、どうして便が白くなるのかはわかっていません。
- 幼児でも学童でもこのウィルスで嘔吐や下痢がおこります。
(2)脱水症
- 理由は何であれ、乳児の下痢がなぜ恐ろしいかというと、乳児は大人に比べて、体の中の水分が不足して脱水症状になりやすいからです。
- 乳児は体重1キロ当たりで、大人の3〜4倍の水分を必要とします。
- すなわち、健康なときに1日に体重(Kg)×100cc〜150ccの水分を必要とします。
- そのうえ熱が出たり、下痢をするとさらに余計な水分が出て行き、しかも吐くと水分の補給ができなくなって、脱水症になります。
- 脱水症が高度になると消化不良中毒症とよばれる状態になり、体重が減少し、目が落ち窪み、うとうとした状態で水分も取れません。
- 重症になると痙攣を起こし、手足が冷たくなり、唇の色が変わり、死亡します。
(3)脱水症の見分け方
- 脱水症があるのを見極めることは難しいことですが、よだれが出ているときは大丈夫で、がつがつ水を飲みたがるときは、まだ軽い程度です。
- 泣いても涙が出なくなると、中程度で、水を飲む気力が無くなったり、目が落ち窪んだり、口の中がべとべとした感じになったら重症です。
(4)脱水症の予防
- 脱水症にしないためには、水分を補給することが必要です。
- 胃の中に水分が入ると胃の粘膜が刺激されて大腸の運動が起こり、下痢をします。
- 下痢をしている乳児はこの生体メカニズムによって飲むたびに下痢をします。
- しかし、下痢をするからといって水を飲ませないと、全然水分が体の中に入らないために、ますます水分の不足がひどくなります。
- ですから、こういうときは下痢をしても水分をどんどん取らせます。
- また吐くときは、できるだけ胃にたまらないようなものをすこしずつ、何回にも分けて、沢山飲ませることが大切です。
(5)食事上の注意
- 飲ませるものは、母乳ならそのまま続けます。
- 離乳食はなおるまで中止します。
- ミルクは、その症状に応じて普通の濃さで続けたり、ときには薄くしたりします。
- 家庭ではまず、ミルクは一応薄くして、湯冷ましや、番茶、滋養糖水で水分の補給をして、その後は医師の指示によって決めます。
- また、疲れると水分の必要性が増しますから、暖かくして安静にすることも大切です。
- それでもなお水分の補給ができないというときには、注射で水分を補給します。
- 濃いミルクや湯冷ましだけを長い間与え続けると栄養障害を起こすことがあるので、食事療法は医師の指示に従って、下痢の状態や回数を考慮に入れ、徐々に普通食に戻します。
- なおりかけのときには、食欲が出ますので、食べすぎをしないようにすることが最後に注意する点です。
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